残業代ゼロ構想と言うのを官僚が推し進めているようです。
現在の制度は「工場労働者を想定した物でホワイトカラーには適さない。」と言うのが骨子みたいです。
労働時間では無く成果に見合った報酬を支払うべきだと。
でも誰がどうやって成果を評価するの?
コレってブラック企業にお墨付きを与える事になるでしょ?
例えば「売上」で成果を定量的に評価する?
例えば「売上」で成果を評価するとします。
以下のケースはどうする?
- 売れない商品の担当営業(=本人が悪い訳では無く商品が悪い訳だが本人の評価となる)
- 管理部門(=売上は無いから給料ゼロ?)
- 管理職(=部下にサービス残業させればその分人件費を削れるから・・・)
無理がありますよね。
そもそも成果を定量的に評価できない以上、成果主義には無理がある
成果に合わせて報酬を払うなら成果を定量的に評価できる方法が必要であると私は思います。
純利益は定量的なので最適でしょう。
でもコレを適用できるのは経営者だけだと思います。
従業員は経営者が定めた戦略に基づいて仕事をしているのですから・・・売上が悪ければ経営戦略が悪い訳で・・・売上を定量的な評価には使えないと思います。
例えばトラブルプロジェクトのヘルプに入った人・・・売上自体は赤字だから・・・赤字額を削減しているのにマイナス評価?
「そんな馬鹿な!!」って話ですよね。
就業時間に変わる定量的な評価方法が現状では見当たらない
経営者の定めた経営戦略の結果残業が発生したならその賃金は払うべきでしょう。
そもそも残業が発生するのは経営者の責任であって・・・そのマイナス評価は経営者が背負うべき物だと私は思います。
しかし無能であったり・・・やる気の無い社員が居るのも事実
- 経営者の評価は純利益で定量的に行う
- 従業員の評価は就業時間で行う
ベストな方法では無いとは思います。
しかし現状コレよりベターな方法が無いのも事実でしょう。
社員を適した仕事に配置するのも経営者の仕事だと思います。
ただしそれだけの重責を経営者に背負わせるなら・・・やる気のない社員を即刻解雇できる権限も経営者に与えるべきでしょう。
正社員だと簡単に解雇できないのは・・・経営者に取ってフェアでは無いと思います。
これからは誰もがプロフェッショナルになるべきだと思います。
- 経営のプロ
- 管理のプロ
- 営業のプロ
- 経理のプロ
- 設計のプロ
- 製造のプロ
世間で使われている言葉で言えば「労働の流動化」です。
仕事が発生する毎に雇用されて・・・
- 仕事が終わったら解雇される
- 仕事が気に入らなければ辞められる
- 仕事ぶりが気に入られなければ解雇される
それで良いと思います。
問題はどうやって生活を守るか?
「誰もがプロ」「誰もがいつでも解雇される可能性がある」となると問題は「どうやって生活を守るか?」だと思います。
いつでも解雇される可能性があるとなると・・・例えばローン等組めなくなるし・・・最悪路頭に迷う事もありえます。
生活が立ち行かなく成るとなれば・・・無理をするしかなくなり・・・結局は労働時間で付加価値を創出・・・となるでしょう。
それでは意味がありません。
またローンが組めないとなると不動産等買えなくなる訳でその手を商売にしている業種が立ち行かなくなります。
生活保護の申請件数もうなぎ登りでしょう。
問題山積です。(^_^;)
ベーシックインカムは一つの解?
稼いでいる人からは多く税金を取り・・・全員に等しく分配する。
最低限の生活は保証された上で・・・より豊かな生活を求めて活躍する。
これは一つの解だとは思います。
ただ・・・社会主義の様に生産性の低下を招き・・・国が破綻する。
そういう危険性もはらんでいると思います。
諸刃の剣ですね。(^_^;)
ベーシックインカムと教育をセットで
「自分の生活を経営する。」と言う感覚が必要だと思います。
具体的には副業ですね。
投資の世界では「すべての卵を一つのカゴに入れるな。」と言う格言があります。
例えば「全財産を一つの株にすべてつぎ込んでしまうとその会社が倒産した時に全財産を失い再起不能になる。だから複数の株に投資する事で会社倒産してもある程度のダメージで済むようにする。」等です。
これと同じで仕事も「正社員として一つだけ。解雇されたら路頭に迷う。」と言うのは非常に危険な状態です。
複数の収入源を持ち・・・例え一つが(解雇等により)無くなっても・・・なんとか生活は維持できる。
出世で収入を増やすのでは無く・・・収入源を増やす事で収入を増やす。
これからはこう言う姿勢が重要だと思います。
日本は終身雇用時代の教育を引きずっているので・・・まずは教育の改革が必要だと思います。
残業ゼロ構想の議論ってそれからですよね。