知人から「TAMRON180mmF3.5Macroと70-200mmF2.8+2xテレコン・・・ドッチの方がボケるの?」と言う質問を頂いました。
個人的にはデジタル一眼レフカメラで花の写真を美しく撮る7つのポイントで挙げさせてもらったボケを作る3つの要素を考えれば大体予想できる事と思いますが一応ネタとして検証してみました。(^^ゞ
注)この記事では被写界深度を英語スラングのDOF(Depth of field)と表記します。
検証結果
まあ・・・デジタル一眼レフカメラで花の写真を美しく撮る7つのポイントを読んで実践してくれた方なら最初から想像できていたと思います。
TAMRON180mmF3.5Macroの方がボケてますよね。ってかボケ過ぎてますよね。
お父さん犬の目や帽子に注目してください。
なぜ?
DOFの定義を再確認すると
- F値が明るい方がDOFが狭くなる
- 焦点距離が長い方がDOFが狭くなる
- 被写体に寄れば寄るほどDOFが狭くなる
この3つの中で最もDOFに影響するのが「被写体に寄れば寄るほどDOFが狭くなる」です。
なのでデジタル一眼レフカメラで花の写真を美しく撮る7つのポイントではMacroレンズの購入を勧めています。
70-200mmF2.8+2xテレコンの方が焦点距離400mmと長いです。
しかしTAMRON180mmF3.5Macroの方がF値が明るいです。
何より70-200mmF2.8+2xテレコンよりTAMRON180mmF3.5Macroの方が寄って撮る事になります。
結果TAMRON180mmF3.5Macroで撮った方がボケます。
ではTAMRON180mmF3.5Macroの方が優れたレンズなのか?
レンズには適材適所という側面があると考えます。
だからシステムカメラのレンズは交換式なんだと思います。(ってか私は交換式のカメラを選んでいます。)
作例の写真。TAMRON180mmF3.5Macroの写真はボケ過ぎていると思いませんか?
DOFが狭すぎて被写体までボケています。
ちなみにTAMRON180mmF3.5Macroで絞りを変えて撮影してみました。
TAMRON180mmF3.5Macroでは被写体をちゃんと写すためには最低でもF8できればF16位まで絞った方が良い事がわかると思います。
絞るとその分、手ブレしないシャッタースピードを得るためにISO感度を上げる必要があります。
上の写真両方ともISO1600で撮影しています。
一応ノイズ処理はしましたがF16の写真は暗部がイマイチですね。
つまりどちらのレンズが優れていると言う事は無いと思います。
- 平面的な被写体を撮るならTAMRON180mmF3.5MacroでDOFを狭くして背景を思いっきりボカす
- 立体的な被写体を撮るなら被写体の厚さを見て適切なレンズを使い適度に絞ってDOFを最適化する
が正解です。
適材適所故にレンズ沼は深い
正直TAMRON180mmF3.5Macroはコスパ最強で素晴らしいレンズだと思います。
しかしSAL70200Gのボケ味も捨てがたい。(^_^;)
最近の私は三分割法で撮るために少し引いて撮る事が多いです。
引いて撮るとなると焦点距離が長くて明るいSAL70200Gの方がDOFをコントロールし易いんですよね。
レンズ選びって本当に難しいですね。